「ウラ」を取らない人種

孤独なジプシー

気になっていることがある。

別にそれが悪いとは思わないが、「ウラ」を取らない人が多くないか?

「ココナッツオイルは体脂肪率を下げるらしい」と聞けば、ココナッツオイルを一生懸命使っている人種。

「オイルを摂取しているのに、なぜ脂肪が落ちるのか?」という質問に回答できない人がそれに該当すると思う。せめて、”ちゃんとした”エキストラバージンオイルにたどり着いてくれれば良いんだけど。

「朝バナナはダイエットになるらしい」と聞けば、バナナを買い求めて店からバナナを消してしまう人種。

「バナナを食べること以外に、気をつけなければいけないことは何ですか?」という質問に回答できない人がそれに該当すると思う。朝バナナダイエットとは、朝バナナを食べることではなく、午前の生活スタイルそのものへの進言だと考えたほうが上手く行く。

ここまでの例は、行ってみれば「本人が痛い目に遭うだけ」なので、別にスルーすれば良い話であるが、人の評判というのが案外、ウラを取らずに噂だけが流れていくことが多い。これが厄介。

良い例が見つからないが、会社員市民ランナーが、仕事で失敗した時なんかは、想像がしやすいと思う。

仕事中に不注意からミスをした。そんなときに、こんなことを言われたことがある。

『走ってばっかりいるから、そんなことになるんだよ。』

彼は、私の「不注意ミス」と「ランニング」の因果関係を、どのように特定したのだろうか?

もちろん、そんな作業はしていない。私が日頃ランニングに励んでるという、薄っぺらい情報だけで人を判断して批判する、典型的なタイプだ。

私もそんな人を相手にしているほど暇ではないので、基本的にスルーしているが、そういうことで心を痛め、モチベーションを低下させてしまうことだって、たまにはある。

こういった「ウラ」を取る思考は、論理的思考力とも言われる。世の中で起きていることには全て、論理的背景があるという考え方。

どうやら、論理的思考力の弱い方々は、物事を感情的に捉える傾向にあるらしい。

「彼は敵なのか?・味方なのか?」
「ココナッツオイルは私にとって救世主だ!」

論理的思考で生きる人間にとっては、そんなことはどうでもいい。ココナッツオイルが脂肪を減らす理由を知り、それを自分の生活の中に取り込むというだけの話。

仕事でミスをしたら、ミスの理由を探すことから始まる。ランニングではなく、前日よく眠れなかったのかな?何か他のことが気になっていたのかな?そういった思考になる。

逆に、感情的思考で生きる人間にとっては、ココナッツオイルがなぜ脂肪を減らすのかなんていう情報はどうでもいい。ココナッツオイルを摂っているという自身の食事に対する安心感が重要なのだ。

仕事のミスは「責めるか・許すか」の世界。責めるとなれば、その理由は何でも良い。晴れてランニングが選定されたなどという細かいことは、言った本人すら覚えていないだろう。

よく議論が平行線になる原因の多くは、これである。

そもそも、上記二つの人種は生き方が違うので、優劣の問題ではないが、「ウラ」を取らずに他人を批判するというおろかな行動は、多くの人を傷つける。

優先席に座っている若い男の人に向かって「ここは優先席だぞ!」と怒鳴る人。その若い男の人が、どんな障害やケガをしているかも分からないのに。

故障欠場した選手を批判する人たち。誰だって、故障したくて故障するわけではない。

世界陸上7位の伊藤舞選手の五輪内定はおかしい!とか言っちゃってる人たち。世界陸上の選考会で日本人2位になって、更に世界陸上で日本人トップという抜群の安定感を誇っているのに。

正当な根拠を持たない他人への批判は、今すぐやめたほうが良い。

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